ネジ緩み振動試験 − ユンカー式 DIN65151/NEW25201
ボルト/ナット締結の振動による自己緩みの試験法で一番厳しいとされるのは国際規格DIN65151です。 さらに進化して新しい試験手法を詳細に規定したのがDIN25201−4です。
SCHATS Analyze®ネジ緩み振動試験装置は、DIN25201−4が要求する各計測要素を連続的にモニターできるセンサーを機能的、そしてコンパクトに試験装置内に搭載し、操作性の高い専用ソフトtestXpertで振動試験結果をビジュアルに解析・分析ができ、しかも試験中同時に各要素の変化をモニター、あるいは試験後に、さらに詳細な解析・分析が行え統計数値も自動計算されます。
SCHATS Analyze®ネジ緩み振動試験装置は、DIN25201−4が要求する各計測要素を連続的にモニターできるセンサーを機能的、そしてコンパクトに試験装置内に搭載し、操作性の高い専用ソフトtestXpertで振動試験結果をビジュアルに解析・分析ができ、しかも試験中同時に各要素の変化をモニター、あるいは試験後に、さらに詳細な解析・分析が行え統計数値も自動計算されます。
振動によるボルトの自己緩みを計測する振動試験装置
● 軸力、ネジ部摩擦トルク、捻じりトルク、内部緩みトルクの同時計測
● 計測の信頼性を劣化させる試験部品のバックラッシュフリー機構
● 数値とグラフの容易な解析ができるソフトウェアーtestXpert。
● 応力サイクル、あるいは不良計測のコントロール。
装置概要
@ 偏芯タペット | A ピストンロッド | B 剪断力計測装置 |
C 接続プレート | D 試験ボルト | E パス測定装置 |
F インサート | G ネジ部トルク/軸力計測装置 |
DIN65151試験
ボルトジョイントに横方向振動を負荷した時の締結性能を動的に試験する方法を規定しています。
この試験項目は、実際の製品で締め付けられる条件に従って試験されるボルトやナットがセットされることを基本原則としています。 この時実際の組立で要求される最小限の軸力は確保されていなければなりません。
a: 振動変位量
FQ: 剪断力
FV: 締結力(面圧)
振動中のボルトジョイントに掛かる力の模式図
ボルトジョイントを緩めることになる、内部に生じる緩めトルクの発生の原因となる内部摩擦の減少が出現するのに十分な横方向の変位量があることを、DIN65151の試験では要求されています。
DIN65151を元にした基本的試験構成
この試験の目的は、指定された試験条件下での動的な横方向の振動によるボルトジョイントの緩みの傾向を相対評価し易くすることです。
相対評価は
− 参考試験
− 検証試験
の両方の試験の結果を見比べて行います。
DIN65151にさらに新しい要求を加えた規格がDIN25021-4です。
緩み試験の最新国際規格になり、欧米の自動車メーカーではこちらの試験を要求する様になってきています。
新規格
DIN25201 |
旧規格
DIN65151 |
参考試験には指定ボルトを必ずしも使用しなくても
良い 検証試験には指定ボルトを使用する |
テストタイプは指定されない |
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テストフィッティング、テスト回数、予備負荷力と負荷
力が指定される |
テストパラメーターは指定されない |
総てのサイズのボルト/ナットは試験されなければな
らない; 一つのサイズで得られた試験結果を他のサ イズの物には適用できない |
総てのサイズのボルト/ナットを試験する必要はない
一つのサイズのボルトからの試験結果を他のサイズ のボルトに適用することに制限はない |
使用するワッシャーは、DIN EN ISO 7893-1適合品
でなくてはならない |
ワッシャーは別に要求されない |
ワッシャーの表面はISO 70931-1に従い磨かれてい
なければならない。 形状と面粗度はISO 4759-3に 適応していなければならない |
ワッシャーは別に要求されない |
● DIN25201が規定する原因 | ● DIN25201が要求する計測 |
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testXpert
緩み止めには様々な工夫のロックスクリューがあります。 ナットに樹脂性の緩み止めを圧入、ボルト/ナット座面に戻り防止のためのパターンを施したもの、ネジに切り込みを入れたもの、ワッシャーを一体化したもの、ネジ部に接着剤や樹脂テープを施したものと各種あります。 それぞれのタイプの代表的なトルクカーブがあります。
ロックタイプ別の代表的なトルクカーブ
1. ロック装置が付けられていない
2. ロックワッシャー
3. ロックナット
4. ロックプレート
5. 副えピン付きクラウンナット
6. メタルロックナット
7. 樹脂ストゥリップ付きネジ
8. ラチェットウクリュー
9. 液体接着剤
10.接着テープ、接着剤コーティング
ボルトが緩む過程のトルクカーブです。
トルクは、1. ネジ部摩擦トルク(組立工程中)、2. 捻じりトルク(剪断運動までの組立終了)、 3.内部損失トルク(試験中に発生するトルク)から構成されます。
試験で与える振動ストレスの回数は、試験する時間と試験する振動数により決定されます。
SCHATZ Analyze®ネジ緩み振動試験器は、国際規格DIN65151に完全準拠した振動装置に、正確無比なSCHATZ®トルク/軸力、フォースセンサーをコンパクトに組み込んだ振動ネジ緩み専用試験器です。
専用操作ソフトと明瞭なグラフィカルな分析・解析ソフトが一体化されたtextXpertが、国際規格の試験はもちろん、ユーザー独自の緩みだけでなく破断試験まで試験手法を構築し試験できます。
ボルト/ナットメーカーには、国際規格に沿った試験報告書と品質証明書の発行もできます。